「あっ…ハルー!」
遥斗さんとメイクルームへ向かっていると、目の前から女の人が駆け足で寄って来た。
あ、この人は…。
「茜!」
そうだ。
遥斗さんの幼馴染の…茜さん。
「ってことは…この子が陽奈ちゃん!?」
茜さんはクリンとした大きな目を輝かせてあたしを見る。
この人…めちゃくちゃ美人。
「あぁ…」
「やだっ、超かわいい!ハルにはもったいないよ!」
「な、ちょっ…は!?」
あたしはそのまま茜さんの腕にすっぽりと収まり、そこからチラリと見える遥斗さんは心なしかとても焦っているように見えた。
「だーかーら!ハルにはもったいないって!…あ、陽奈ちゃん。あたし音羽茜。よろしくね!」
あたしを片腕に収め、そして遥斗さんをもう片方の腕で押さえつけたまま自己紹介をしてくれる茜さん…。
「あ、はい。よろしくお願いします、茜さん!」
「やだ、タメなんだから敬語はやめてよ!あと、茜でいいよっ」
「あ…じゃあ、茜ちゃん」
そう言うと、茜ちゃんは満足そうに頷いた後、あたしと遥斗さんを解放してくれた。
「茜…てめっ」
「あーもう。鈍感boyは黙ってなさい」
「は!?さっきからなんな…」
「陽奈ちゃーん!苦労するよー!」
「は、はぁ…」
なんだかこの2人…
ペットとその飼い主みたい…?
ちなみにペットが年上のはずの遥斗さんね。
あー…あたし、ちょっと前までペットとその飼い主の関係に妬いちゃってたんだ。
