「そうだ、陽奈」
それ以上何も言わないあたしを問い詰めることはなく。
遥斗さんがあたしの名前を優しく呼んだ。
「はい?」
「茜がな、お前と仲良くなりたいって言ってたよ」
ニッと白い歯を見せて遥斗さんが笑う。
茜さんが…あたしと。
遥斗さんの幼なじみなら絶対良い人だよね。
…あたし、遥斗さんのこと信用しすぎかな?
「あたしも茜さんとお話してみたいです」
あたしはベッドの中から精一杯の笑みを浮かべてそう言った。
そうすると遥斗さんは、
「おう、あいつも喜ぶよ」
そう言って、あたしの頭をいつものようにポンポンと撫でてくれた。
遥斗さん…。
今はまだ伝えられないけど。
やっぱり…大好きです。