店に着き、俺はお姫様のエスコートをするかのように助手席のドアを開け、木下の手を取る。
木下は少し驚いた様子だが…気にしないでおこう。
「あら、遥斗くん!いらっしゃい!」
店に入ると元気なおばちゃんがすぐに声をかけてきた。
この店は俺がこの世界に入る前から通い続けているため、店員のほとんどが知り合いだ。
「おばちゃん、お久しぶりです」
「また一段と色っぽくなったわね~!…あら、そちらの方は?」
おばちゃんの視線の先には、状況が読めないのか頭にたくさん?を浮かべている木下の姿が。
「あ…同じ仕事してる仲間だよ」
俺が軽く紹介すると、
「は、初めまして…!」
と、緊張気味に挨拶をする木下。
「あらあら~。じゃあ、奥の席に案内しましょうかね!」
おばちゃんは気を利かせてか、奥の視角になっている席に通してくれた。
「じゃ…オムライス、2つね」
「はいはーい!」
おばちゃんは少し…いや、明らかにるんるんしながら厨房に戻って行った。
…わかりやすすぎる。
