「…どこ行くんですか?」
よく知らないクラシックが心地よく流れる車内で、あたしはそう聞いてみる。
「んー…内緒」
「えぇっ!」
「…待ってて、30分くらいで着くから」
あたしの方を向いてそう言った後、再び視線を車の進む方向へと戻す。
整った遥斗さんの横顔を横目で見ながら、あたしははい、と返事をした。
運転してる時の遥斗さんの横顔、好きだなぁ。
…なんて、全部好きなんだけど。
真剣な目つきに、つい胸が高鳴る。
遥斗さんは告白の返事、撮影が全部終わってからでいいって言ってたけど…。
あたしの答えは今もこれからもYesのみ。
もし今日そんな話になったら…
約束の日よりちょっと早いけど、きちんと遥斗さんの気持ちに応えよう。
