「涼平さーん!」
駆け足で向かってくる季紗さん。
「おっ、季紗ちゃん!」
涼平さんも反応をする。
悔しいけど、季紗さんは本当にかわいい。
「聞いてくださいよぉ!遥斗さんったら上の空で、全然話聞いてくれないんです!1週間の間、1度もですよ!?」
…また遥斗さんと季紗さん、一緒にいたんだ。
涼平さんと季紗さんの会話を聞いてヘコむあたし。
会いたくないって思ったり、ヤキモチ焼いたり…本当にあたしは自分勝手だ。
「そっかそっか。でもね、遥斗はみんなにそういう態度とるわけじゃないんだよ?」
「…え?」
涼平さんの少しトゲのある言い方に、きょとんとする季紗さん。
「だって俺とか陽奈ちゃんとは普通に話すし?むしろ遥斗がうるさいくらいだし。ね、陽奈ちゃん」
ニコっとしながら視線をあたしの方へ向ける涼平さん。
こ、ここであたしに話振る…!?
「ま、まぁ…」
なるべく気に障らないよう、軽く返事をした。
「涼平さん…どういう意味ですか!?それ!」
「んー、だから!季紗ちゃんのことをあんまり良く思ってないってことだと思うよ♪」
り、涼平さん…!?
涼平さんは笑顔で結構えげつないことを言うからたまに恐ろしい。
「なっ…なによ…陽奈ちゃんは良くてなんであたしがダメなわけ!?」
季紗さんは明らかに不機嫌そうにあたしを睨んだ後、足早に去って行った。
