「陽奈ちゃんたちどこまで行っちゃったんだろー?」
みぞおちの痛みが引いたのか、涼平が顔をあげてそう言った。
「…遅いよな」
「心配だよ!俺のかわいい陽奈ちゃん!」
「…また殴られたいのか?」
涼平がバカみたいなこと言うから、ちょっとムッとしてしまった。
「じょ、冗談だよ。そんなムキになって…そんなに陽奈ちゃんが大事?」
「っは!?」
カァッと顔が赤くなるのが自分でもわかった。
こいつ…なんで知って…?
「ハハ、図星か。俺が気づかないわけないじゃん。何年一緒にいると思ってんの?」
「…マジかよ」
ああ…なんで俺ってこんなわかりやすいんだろ。
かっこ悪りぃ…。
「あ、陽奈ちゃんは全く気づいてないよ。あの子も遥斗と一緒でかなり鈍感っぽい」
「お、おぉ…そうか」
…ひとまず安心だ。
「まったく…2人そろってこんなんじゃ、いつまで経っても進めないね」
「…何か言ったか?」
「べっつに〜」
何かをつぶやいたあと、またビーチに似合わないニヤニヤ顔の涼平に戻った。
