とろける恋のヴィブラート

「ほら、水持ってきたよ」


「ありがとうございます。なんだか喉が渇いちゃって」


 奏はひんやりとしたグラスを受け取ると、そのまま一気に水を飲み干した。


「どうした? ぼーっとしちゃって」


「私……どうして――あ、いえ……なんでもないです」


 奏はさっきからどうしてピンクのドレスを選んだのか考えていた。しかし、奏は口を噤んでその答えを柴野に尋ねるのをやめた。