とろける恋のヴィブラート

「お疲れ、エントランスで待ってるって言ってたけど、遅いから直接迎えに来たよ」


 見ると柴野が爽やかな笑顔で奏ににこりと笑顔を向け、ドアの前に立っていた。

 リアルタイムに考えていた人がいきなり目の前に現れて、奏は慌てて帰り支度を整えた。


「す、すみません! 今らか行こうと思ってたんですけど」


「いいって、疲れただろう。今日は車で来てるから食事して、そのまま送って行くよ……本当は帰したくないけど」


「も、もう……」