とろける恋のヴィブラート

「お客様、いらっしゃいませ。ドレスをお探しですか?」


「え……?」


 その時、背後から営業スマイルで女性店員に声をかけられ、奏は気恥ずかしくなってついおどおどしてしまった。すると、すかさず柴野が爽やかスマイルを返して言った。


「えぇ、彼女に似合うパーティードレスを探してるんですけど……」


「そうなんですか、それなら昨日、新着で届いたこちらなんてどうでしょう?」


 その店員は笑顔を絶やさず、奏を一体のマネキンの前に案内した。