とろける恋のヴィブラート

 ※ ※ ※


(最低! 最低!! 最低!!!)


 奏はホテルを出て、夜の街を大股歩きでズカズカと歩いていた。


(御堂さんってあんな人だったの!? あ~私の純情な初恋返してよ……)


 自分のピアノを貶されても、一時でも御堂に夢中になっていた黒歴史をかき消したい思いに駆られて、奏は歩くスピードを速めた。