とろける恋のヴィブラート

「奏、このままホテル、行っちゃおうか」


「え……?」


「奏のこと、抱きたくなったんだ」


 柴野がハンドルからすっと手を伸ばして、やんわりと奏の手を握った。


(ど、どうしたんだろう……なんだか今夜の柴野さん、いつもと違うような……)


 ちらりと運転する柴野を覗き見ると、端整な面立ちになんとなく複雑な表情を浮かべているように見えた。