とろける恋のヴィブラート

「御堂さん、ありがとう……そして大好きです」


「誰が好きだって?」


「っ!?」


 心臓が飛び出しそうになるくらいに驚いて、くるりと素早く振り向くと、そこにはベッドから起き上がってこちらを見ている御堂が立っていた。


「御堂さん、もう大丈夫なんですか?」


「あぁ、くそ……またお前に情けないところを見せた。あいつ、今度会ったらただじゃ置かないからな」


 小声で御堂がぼやくと、そんな姿がおかしくて奏はクスリと笑った。


「なに笑ってんだよ、ムカつく」


「きゃっ」


 急に腕をぐいっと取られて視界が反転すると、ぼすっと勢いよく身体がベッドに埋まった。


「笑ってられるのも今のうちだ」


 ニヤリと笑う御堂の向こうに天井が見える。奏はベッドに押し倒されている状況をようやく理解した。


「み、御堂さ――」


「もう我慢も限界だ。何もかもうまくいったらお前のこと、全部俺のものにするって言っただろ? 忘れたとは言わせないぞ」


 もう何も心配することもない、邪魔をする者もいない、御堂とやっと二人きりになれたのだ。そう思うと、今更ながら奏は気恥ずかしくなって頬が上気してきた。


「奏……愛してる。ずっと、言えなくてごめんな……」


「御堂さん……私も、大好きです」


 御堂の頭に腕を回して奏は自ら引き寄せると、お互いの身体を密着させながら熱く口づけた。