とろける恋のヴィブラート

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 レストランを後にし、柴野の運転する車の中。


「久々にあのイタリアンの店に行ったなぁ。今度、会社の近くに新しくフレンチの店ができたんだ。仕事の途中で店の前だけ通りがかったけど、なかなか雰囲気の良さそうな店だったから、きっと奏も気にいるんじゃないかな」


「そうなんですか、そういえば駅でオープンのチラシ配ってたような……」


 何気ない会話でも、奏の頭の中はカオスだった。