「カイリがどうしてまた日本に帰国したのか知ってる?」
「……はい、私の音をもう一度取り戻すためだって……私も、過去の失敗が元で人前でピアノが弾けなくなってしまったんです」
「トラウマ……ね」
瑞希のつぶやきに、奏が小さくこくりとうなづいた。
「私、御堂さんのおかげでピアノを弾くことが怖くなくなったんです。ここでピアノを弾かせてもらってるのも、それを自分の身で確かめたかったから……」
「確かに、あなたのピアノは世界でもやっていけるレベルだわ。私が保証する! それで、どうしてカイリとうまくいってないの?」
「それは……」
いくらなんでも、初対面の相手に自分の恋路を話すのには抵抗があった。けれど、一人でうじうじと悩んで出口を見つけられないでいるよりは、誰かに話を聞いてもらえば気が晴れるかも知れない。
奏は、そう思うと、ぽつりぽつりと話し始めた――。
「……はい、私の音をもう一度取り戻すためだって……私も、過去の失敗が元で人前でピアノが弾けなくなってしまったんです」
「トラウマ……ね」
瑞希のつぶやきに、奏が小さくこくりとうなづいた。
「私、御堂さんのおかげでピアノを弾くことが怖くなくなったんです。ここでピアノを弾かせてもらってるのも、それを自分の身で確かめたかったから……」
「確かに、あなたのピアノは世界でもやっていけるレベルだわ。私が保証する! それで、どうしてカイリとうまくいってないの?」
「それは……」
いくらなんでも、初対面の相手に自分の恋路を話すのには抵抗があった。けれど、一人でうじうじと悩んで出口を見つけられないでいるよりは、誰かに話を聞いてもらえば気が晴れるかも知れない。
奏は、そう思うと、ぽつりぽつりと話し始めた――。



