とろける恋のヴィブラート

「あはは、御堂と再会してからやっぱり君はがらっと変わった。キスをしても身体を絡ませ合っても、全然君から熱を感じなかった。気づいてないのかもしれないけど、その時からもう僕は、奏の眼中にはなかったんだよ!」


 ダンッ!


 飲み干した空のペットボトルをテーブルに叩きつけて、柴野はぐしゃりとペットボトルを握りつぶした。


「御堂を近づけることで君の態度がどう変わっていくか興味があった。なんせ、野宮社長に御堂をスカウトするように勧めたのはこの僕だからね。案の定、君が御堂にどんどん惹かれていっているのが手に取るようにわかったよ……予想以上にね。賭けに出たつもりが墓穴を掘ったみたいで滑稽だ……あはは」



 予期せぬ情報を次々と与えられ、奏はまるで錆び付いたようにギシギシと軋む頭に眉を潜めた。