「あ、先輩、ここにいたんですね」
微かにノックの音が聞こえたと思って振り向くと、美香の姿があった。
「青山先輩のピアノ、相変わらず聞き惚れちゃいますね」
「そ、そうかな、ありがとう。高梨さんも遅くまでお疲れさま」
奏は、定時で仕事を終え、今までずっとピアノを弾いていた。美香がこの時間までいるということは残業でもしていたのだろう。そう思うと、自分だけ現実逃避のようにピアノに夢中になってしまったことに後ろめたさを感じた。
「あの、先日の片山さんの件。結局、御堂さんが請け負ってくれるって……本当にいいんですか?」
「私も、本人に確認したらいいって、ちょうど自分の新作CDに入れ込む曲を公共の場で試しに弾いてみたかったみたい、彼にとっては都合が良かったのよ」
奏が微笑むと、美香は少し苦笑いを浮かべて言った。
微かにノックの音が聞こえたと思って振り向くと、美香の姿があった。
「青山先輩のピアノ、相変わらず聞き惚れちゃいますね」
「そ、そうかな、ありがとう。高梨さんも遅くまでお疲れさま」
奏は、定時で仕事を終え、今までずっとピアノを弾いていた。美香がこの時間までいるということは残業でもしていたのだろう。そう思うと、自分だけ現実逃避のようにピアノに夢中になってしまったことに後ろめたさを感じた。
「あの、先日の片山さんの件。結局、御堂さんが請け負ってくれるって……本当にいいんですか?」
「私も、本人に確認したらいいって、ちょうど自分の新作CDに入れ込む曲を公共の場で試しに弾いてみたかったみたい、彼にとっては都合が良かったのよ」
奏が微笑むと、美香は少し苦笑いを浮かべて言った。



