とろける恋のヴィブラート

「すみません、私……こんなことするつもりじゃ」


「俺は謝ったりしないからな」


「御堂さん、だめですよ……だって、御堂さんにはちゃんと恋人がいるじゃないですか……」


 震える声を押さえながら奏が言うと、御堂が背中越しにクスリと笑う気配がした。


「お前も男がいるだろう?」


「そ、れは……」


 御堂に鋭く指摘されると言葉に詰まってしまう。唇を噛んで固まっていると、そっと後ろから肩に手を置かれた。


「……だったら俺たちだけの“秘密”でも作るか?」


「っ!?」


 耳元で甘く囁かれると、頭の天辺から爪の先までビリっとした痺れが走った。


 耳朶に小さく御堂の吐息を感じて、次第に身体が火照りを増していく。