とろける恋のヴィブラート

「その後輩の女は、絶対に信用の置けるやつなのか?」


「ええ、テキパキ動けるし、仕事も早いし……」


「ふぅん……」


 御堂は、なにか引っかかるというような表情で顎に指をやりながら、しばらく一点を見つめて考えていた。


「どうしたんですか?」


「……いや、なんでもない。それより、言い忘れてたけど、さっきのクライアントの件」


「あ、はい」


 奏は、急に仕事の話を振られると背筋を伸ばして耳を傾けた。


「お前、また俺の伴奏やれ」


「は……い?」


 突拍子もない御堂の言葉に、目をパチパチさせながら奏は耳を疑った。


「今、なんと……?」


「同じことを何回もいうのは好きじゃない」