とろける恋のヴィブラート

 ※ ※ ※

「御堂さん!」


「うるさい、そんな大きな声出さなくても聞こえてる」


 日も暮れ始め、ようやく子供たちに解放された御堂は少し疲れた顔をしていた。


「お疲れさまでした。あと……あの、ありがとうございました」


「……まったく、お前の思いつきはとんでもないな」


 弓にクロスは這わせて丁重にヴァイオリンをケースにしまいながら、御堂は時間を確認した。