とろける恋のヴィブラート

「すまないね、ベルンフリートの方が来るとは聞いていたんだが、名前までは知らなくてね……狭いところだけど、そこの椅子に座ってくれないか」


「はい、すみません、じゃあ失礼して……」


 奏は、ベッドの傍に置いてあった小さな椅子を引き寄せてちょこんと座った。


 あまり失礼にならない程度にあたりを見回すと、病室には音楽関係の仕事をしているとわかるような写真やトロフィーなどが所々に飾ってあるのが目に入る。