とろける恋のヴィブラート

※ ※ ※

 部屋の中はまだ新しい新築の匂いがする。


 殺風景な白い壁と、窓の向こうには壮大な都会の景色が広がっていた。そして、無駄に大きいキングサイズのベッドと、それに反して小さなローテーブルとソファがあるだけだった。立派なシステムキッチンもまだ一度も使われていない感じで、所々に無造作に服が散らばっている。


(御堂さんの性格が出てるよね……)


「あの、御堂さん毎日食事とか、洗濯とかどうしてるんですか? マンション新しく買ったって聞いたんですけど……」


「ルームサービス」


 そう言いながら御堂は起きがけにヴァイオリンを手に取り、何度か弓を弾いた。差し込んだ朝日の中に、凛とした音が部屋に響く。すると、御堂はヴァイオリンを定位置に戻して、満足そうに口元を緩めるとシャツを脱ぎだした。