「……なんだか、柴野さんらしくないです」
思わずぽつりと奏の口から本音が出てしまった。すると、電話口の向こうで諦めたようなため息が聞こえる。
『奏が御堂の仕事を請け負ったのは、本当に仕事だからって気持ちだけ?』
「え……? それって、どういう……」
『僕が君に気持ちを打ち明けた時、忘れられない人がいるって言ってたよね?』
柴野に告白された時、奏は戸惑った。
社内イチのイケメン上司から告白されたから戸惑ったのではない。
あの時はまだ、心のどこかでまだ御堂を忘れられない気持ちが奏を揺るがせていた。高校時代の初恋を未だに引きずって、自分でも滑稽に思えた。そして“忘れられない人がいる”と柴野に告げたのだった。
思わずぽつりと奏の口から本音が出てしまった。すると、電話口の向こうで諦めたようなため息が聞こえる。
『奏が御堂の仕事を請け負ったのは、本当に仕事だからって気持ちだけ?』
「え……? それって、どういう……」
『僕が君に気持ちを打ち明けた時、忘れられない人がいるって言ってたよね?』
柴野に告白された時、奏は戸惑った。
社内イチのイケメン上司から告白されたから戸惑ったのではない。
あの時はまだ、心のどこかでまだ御堂を忘れられない気持ちが奏を揺るがせていた。高校時代の初恋を未だに引きずって、自分でも滑稽に思えた。そして“忘れられない人がいる”と柴野に告げたのだった。



