思い出したくない過去を押し込んだ蓋が、がたがたと音を立てて今にも押し上げられそうになる。
「五年前、お前……アルビネ国際コンクールのピアノ部門に出てただろ?」
「えっ……ど、どうしてそれを……?」
自分の恋人にでさえ話してはいない過去のことを、なぜ御堂が知っているのかと、奏は信じられない思いで目を丸くした。
「五年前、俺はそのコンクールに特別に招待されていた。ピアノ部門でお前を見た時、あの音楽室の女だと気がついた……けど、あの時のお前のピアノは、なぜコンクールに出場できたのか疑いたくなるようなものだった」
「五年前、お前……アルビネ国際コンクールのピアノ部門に出てただろ?」
「えっ……ど、どうしてそれを……?」
自分の恋人にでさえ話してはいない過去のことを、なぜ御堂が知っているのかと、奏は信じられない思いで目を丸くした。
「五年前、俺はそのコンクールに特別に招待されていた。ピアノ部門でお前を見た時、あの音楽室の女だと気がついた……けど、あの時のお前のピアノは、なぜコンクールに出場できたのか疑いたくなるようなものだった」



