とろける恋のヴィブラート

 ※ ※ ※

(お、重い……)


 なんとか最上階にある部屋に辿り着き、担当者がスペアのカードキーで部屋を開けた。カードを差込ホルダーに差し込むと、パッと部屋の電気がついて明るくなる。


「あの、御堂さんって、今ここに住んでるんですか?」


 乱れた息を整えながら奏は尋ねた。


「そうですよ、数日前にオーストリアから帰国されて、それから都内の一等地に昨日、現金でマンションと車を購入したとかなんとか言ってましたけど……今回のパーティーのホテル担当者になったばかりに、何故か私が御堂様の世話係にまでなってしまって……」


(なんか、最後の方は個人的な愚痴な気が……)