とろける恋のヴィブラート

「あの、御堂さん……すみませんでした。私さっきの――」


「パーティーに来ている連中なんか、音楽のことを根本からわかってるわけじゃない。素人の耳を誤魔化せて命拾いしたってとこだな」


 皮肉たっぷりの御堂の言葉に、奏はただ唇を噛むことしかできなかった。


 御堂は奏の言葉を切って、ずんずんと目の前に歩み寄る。見上げるような身長に圧迫されて、奏は身体を硬直させた。


「なぜ音が全然違う?」


「え……?」