とろける恋のヴィブラート

 こんなに素敵な人が自分の恋人であること自体、未だに実感がない。


 奏は申し訳なさそうに伏し目がちに俯くと、ポンと頭に温かな柴野の手が乗せられた。


「ごめん、君のペースに合わせるって約束したのは僕だよね。あ~そんな顔しないで、今夜は君の好きなイタリアンに連れて行くからさ」


「イタリアンですか、いいですね」