とろける恋のヴィブラート

 御堂と奏がそれぞれ構えると、パーティーだというのに、しんと静まり返り、ホールにいる全員が静聴しているのがわかる。奏は小さく鼻で息を吸い込むと、その白い鍵盤に指を下ろした。


 ヴァイオリンソナタ――。


 ヴァイオリンとピアノの二重奏形態のソナタで、誰しもが一度は耳にしたことのあるクラシックの代表曲を奏でると、ところどころで感嘆の声があがった。そして一曲、二曲終わって、ついに最後の曲目になっていった。