とろける恋のヴィブラート

「御堂さん……」


 下を向いていたんだから怖い顔をしていたかなんてわかるわけないじゃない。と屁理屈をこねようにも、緊張で言葉がうまく出ない。


「あいつはピーマンだ」


「へ?」


「そしてあそこにいるのがじゃがいも……その隣が人参」


 御堂が真顔で顎に指をあてがいながらぶつぶつ何かつぶやいている。


(もしかして、緊張をほぐすため……?)