とろける恋のヴィブラート

 エレベーターのドアが閉まり終わる前に、柴野が甘く奏の耳元で囁いたかと思うと、やんわりと腰を引き寄せた。そして肩まで伸びた奏の髪を指で梳きながら、唇にそっとキスをした。


「ん……柴野……さ、ん」


 数回唇を啄むようにすると、柴野は少し顔を曇らせながら身体を離した。


「主任でも柴野さんでもないって、プライベートは名前で呼び合うって言ったの忘れたのかな?」


「すみません、まだ慣れてなくて……」