«浩多side»


「こーうーたーっ」

と、年のくせして猛ダッシュする母さん。


「何?」
どうせ、つまらないことだろう。
と、そっけなく聞いた俺は、心の準備なんて出来てなくて…

「美紀ちゃんたちに会えるわよー」

って言われたときには、

「うぉおおぉぉ」なんて奇声を発していた。


恐ろしいものでも見るかのような母さんの瞳で、我に戻り。

「本当か?」

と、心の準備をしてから聞き直した。

「えぇ、本当よ!」

何故か俺よりテンションが高い母さん。

不思議に思うも、今の俺には本井たちに会える方が大きくて。