「心配しなくても大丈夫よ、ダグラス。身分をわきまえられないほど、私も子どもじゃないわ」
「であれば尚更でございます」
予想に反して、幾分厳しさを増した声が返ってきた。彼の返答に意表を突かれ、私は戸惑った。
背を見せた敵に斬りかかる如く、ダグラスは敢然と言葉を継ぐ。
「子どもではないと仰るなら、尚の事距離を置いていただかなければなりません。過ちが起きてからでは遅いので」
思わぬ単語に、私は隠しようも無く動揺した。
「あ、過ちって、そんな、こと、起きる訳」
「昨夜、姫はリフになんと仰いましたか」
皆まで言わせず、ダグラスは低い声で尋ねた。どうやら想いに気付かれていただけではなく、昨夜の会話を聞かれていたらしい。
『お嫁さんになれたら良いのに』
途端に赤面した私に、畳み掛けるようなダグラスの言葉が続く。
「幸いリフは姫に特別な感情を持っておりませんし、彼は亡き陛下を裏切る事は絶対にしないでしょう。しかし姫の行動如何によっては過ちが起きないとも限らない」
一呼吸置いて、ダグラスはきっぱりと私に告げた――それはダグラスというより、私の中に流れている血が発する命令だった。
「今後リフとは距離を置いていただきます。御手を触れる事のみならず、必要以上に会話する事も許しません」
「であれば尚更でございます」
予想に反して、幾分厳しさを増した声が返ってきた。彼の返答に意表を突かれ、私は戸惑った。
背を見せた敵に斬りかかる如く、ダグラスは敢然と言葉を継ぐ。
「子どもではないと仰るなら、尚の事距離を置いていただかなければなりません。過ちが起きてからでは遅いので」
思わぬ単語に、私は隠しようも無く動揺した。
「あ、過ちって、そんな、こと、起きる訳」
「昨夜、姫はリフになんと仰いましたか」
皆まで言わせず、ダグラスは低い声で尋ねた。どうやら想いに気付かれていただけではなく、昨夜の会話を聞かれていたらしい。
『お嫁さんになれたら良いのに』
途端に赤面した私に、畳み掛けるようなダグラスの言葉が続く。
「幸いリフは姫に特別な感情を持っておりませんし、彼は亡き陛下を裏切る事は絶対にしないでしょう。しかし姫の行動如何によっては過ちが起きないとも限らない」
一呼吸置いて、ダグラスはきっぱりと私に告げた――それはダグラスというより、私の中に流れている血が発する命令だった。
「今後リフとは距離を置いていただきます。御手を触れる事のみならず、必要以上に会話する事も許しません」



