空の誓い、海との約束

「つまり、姫はかくれんぼに巻き込まれているのです」

「かくれんぼ?」

 それなら分かる。ときどき庭師のおじさんやランディ達とした事があるから。

 リフは厳しい表情を崩さずに続けた。

「ただのかくれんぼではありません。命懸けのかくれんぼです」

「命懸け……」

「見つかれば最後、殺されます。御父君を喰らった鬼に」

 ごくり、と私は息を飲んだ。分かりやすい例えな分、理解出来なかった酷な現実が身近に感じられた。

「成人まで逃げ切れば姫の勝ちです。そしてどうあっても勝たなければなりません。姫が生き続けるためにも、亡くなられた陛下のためにも」

「お父様の、ため?」

「はい」

 リフは力強く頷いた。

「姫を成人まで御護りする事。それが、陛下から託された私の最後の任務です。つまり、陛下は姫が無事成人して戴冠し、この国を統べる事……王と成られる事を望んでおられました」

 私は俯いて考え込んだ。