「その通り」 急に浅黄がトイレから出てきた。その顔はまだ青白い。 「やっぱり瑞希さんは楓とは違う。まさに天使だ」 と何やら言ったかと思うと、またトイレにこもってしまう。 「なんか、浅黄らしくないな。奴があんなふうにひとを褒めるなんて」 「そうなの?」 「うん。瑞希、天使だって」 「まさかの一言」 瑞希は照れくさそうに下を向いて笑っていた。 「おーい、浅黄! 早く直せよ、バーカ!」 トイレに向かって呼びかけると「楓は本物の悪魔」というコメントが返ってきた。