悩んだ末、瑞希は行くことに決めた。 当日の朝、浅黄と待ち合わせの駅に向かった。 「おはよー」 瑞希が手を振る。今日はいつもの瑞希だ。 「おはよ。遅くなってごめん。こいつ寝坊しやがってさ」 「起こさねぇ楓が悪い」 浅黄は寝癖を気にしながらあくびをする。ふと瑞希を見ると、やっぱり恋してる顔だけは変わりない。うれしそうだ。 「ていうか電車何分?」 「29分……?」 「嘘だよ! 19分! あと2分で出るよ!」 私たちはバタバタと階段を上る。扉が閉じる寸前で何とか間に合った。