雪「ほんとに…」

バタバタバタ

永「おい!どうした!ってまたお前かよ!」

原「いい加減にしろよ!お妙ちゃんがお前に何をしたって言うんだよ!」

その時、お妙ちゃんが口角をあげて微笑んでいた。

(あぁ、そういうことか…私、また疑われるんだ…)

土「おい、どうした!」

土方さんも台所に入ってきた。

そして、お妙ちゃんの方を見て顔色を変えた。

土「お前ら、何をやってる!すぐに手当をしてやれ!それと中澤。後で部屋に来い。」

夕餉の準備をしに行く前の土方さんとはまた違う、冷たい目で私を見た。

(土方さんも私を疑うの……?)

沖「ちょっと待ってください土方さん!雪菜さんは何もしてないって言ってるんですよ!?なのにどうして疑うんですか!?」

土「これは中澤がやったとしか言えないだろ。」

返ってきたのは低い声で冷たくいう私への疑い。

雪「………っぱり…」

土「あ?なんか言ったか?」

雪「やっぱりみなさんもそうなんですね……人は必ず誰かを疑って生きていく…。この前土方さんが言った“好き”というのも本心じゃなかったんですね…」

私はそれだけ言うとその場から離れた。

涙を流しながら。

それを沖田さんや斎藤さんに見られていたとも知らずに……