妙「雪菜さーん!夕餉の準備をしに行きましょ!」

お妙ちゃんは私と土方さんが一緒にいるときだけ話しかけるようになった。

雪「そうだね……」

土「おい、あまり無理はすんなよ?」

雪「わか……妙「もー、わかってますよ、土方さん♡全く、心配症なんだからー」」

お妙ちゃんにより私の言葉は遮られた。

(さっきのは私に言ったのに……)

土「じゃあ、雪菜。頑張ってこいよ!雪菜の作る料理はなんでもうまいって知ってるから!」

雪「うん!」

あの告白の後、私のことをずっと“雪菜”って呼んでくれている。

それだけでも幸せだった。

妙「ねぇ、あんたさぁ、土方さんと仲良くするのやめてくんない?はっきり言って迷惑なんだけど」

夕餉の準備の途中でお妙ちゃんは冷たくそう言った。

雪「なんで?お妙ちゃんには関係ないよね?」

(あぁ、お妙ちゃんにこういうこと言いたくないのにな……)

妙「じゃあ私にもいい考えがある。」

お妙ちゃんはそう言い、持ってた包丁を自分の腕にさした。

妙「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

お妙ちゃんの叫び声を聞き飛び込んできたのは平助だった。

藤「お妙ちゃん!?大丈夫!?」

妙「雪菜さんが………雪菜さんが………」

藤「ねぇ、ここまでやるのは酷くない?君、ほんとに人間?」

雪「私は何もしてない!!」

藤「じゃあなんでお妙ちゃんの腕に包丁が刺さってるの!?君がしたとしか言えないじゃないか!」