テントに着くと、黙々と仕事していた碧くんがあたしに気付く。
「新崎さん。もしかして、放送の代役を喜瀬先生から頼まれて?」
「あ、うんっ。じゃなくて、はい。」
学校では生徒会長という手前、壮真先生のことはきちんとした呼び方で敬い、あたしのことも特別親しく接することはないようにしている碧くん。
だけど、一応、千早と同じクラスということで、少しは話したこともあるような仲、といった感じ。
「忙しい中、巻き込んだりして本当に申し訳ないよ。ちゃんと生徒会からお礼はするから。」
「いえ、そんな・・・。」
と言いつつ、もらえるものはしっかりもらっておきたい現金なあたし。
「じゃぁ、まずはこれを見ておいて。こういうの初めてでわからないと思って、一応さっきパソコンを触る機会があったから、ついでに作っといたんだ。」
「これは・・・。」
渡されたプリントには、アナウンスの仕方や、ポイントなどがわかりやすく明示してある。
これさえあれば、全くの初心者であるあたしも、悩むことなくできそうだ。
さすが碧くん!抜かりない。
