ガヤガヤうるさくなった隙を見て、後ろの千早を振り返ると、一瞬目が合ったものの、すぐにそらされる。
すると、窓の外を眺めながら、千早の口が小さく動いた。
"バ" "カ"
・・・・・・。
ば、馬鹿じゃないし!!
せっかくちょっとは見直したのに、今ので台無し!
「おい慎・・・。」
「んー?なんだい、千早くん?」
「俺の種目、おかしいだろ・・・。なんで12種目も出ないといけないわけ?」
「お前が寝てたのが悪い!ってことでこれにて決定~!提出してきまーっす☆」
ますます機嫌の悪くなった千早をスルーして、慎くんは決定した資料を持って教室を出て行ってしまった。
誰にも向けることのできない怒りを自らのオーラで訴えながら、千早はまた荒々しく顔を伏せる。
い、いい気味!
人のことを小馬鹿にするから、そういうことになるんだっ!!
でも一応、
「ありがと・・・。」
小声でぼそりと呟くと、全く違うことをしていた紗耶ちゃんが振り返る。
「なによ、もか。なんか言ったー?」
「べ、別に何も!」
紗耶ちゃんってば鋭い上に地獄耳だったの!?
あたしは誤魔化すように音をたてて、次の授業の準備を始めた。
