碧くん、卒業後はやっぱり付属の大学に進学するのかな。
真面目な彼のことだから、3年生になるずっと前から、進路のことは考えてそうだけど。
「どうかした?俺が気になる?」
碧くんがふわっと笑う。
あまり見たことがないような、自然な笑顔。
目が細くなって、口元が緩んでて、頬が綺麗なピンク色で、なんとなく可愛い。
「碧くん、卒業後はどうするの?」
「んー、そうだな。正直、あんまり考えてない。」
「え?碧くんが?」
「ああ。」
何気なくきいてみると、思っても見ない答えが返ってきて耳を疑った。
いつもテストでは1番で何をしても優秀な碧くんが、進路を決めてないなんて意外だった。
「俺、期待されるほどしっかりしてないから。」
碧くんは窓の外を見上げた。
見えない表情が、陰った気がした。
