それと、学校では明るく爽やかで優しい、見るからに王子様な碧くん。
だけど本当は、そんなの全然違うくて、今みたいに誰とも喋らず、ひとり静かに本を読んでいる方が好きな人。
色々な人に笑顔を向けるのは大変なこと。
だけど、生徒会長をしている身で大切なことは、まずは自分自身を多くの人に受け入れてもらうことだからって、碧くんは言ってた。
だけど、本来の自分じゃない嘘の自分を受け入れてもらっても、それは本当に正しいのかな?って、あたしは思ってる。
そういう面では、千早みたいなのもありなのかも、なんて。
千早は自分を繕わない。いつもまっすぐで正直で、自分を曲げないし、周りにどう思われようが、自分の信じるままに行動するような人。
それが絶対に正しいとはわからないけど、でもそういう生き方の方が、きっと疲れないと思う。
まぁ、ぶっきらぼうだし喧嘩っ早いし、口悪いし行儀悪いし。
まだまだ碧くんを見習うべきところは多いけどね!
「どうした?」
「? あ、なんでもないよ!ごめんね、邪魔して。」
料理の下準備をしながら、ソファに座る碧くんを見ると、ふいに視線が絡んだ。
綺麗な横顔が、伏せていたまつ毛が色っぽくて、見とれる。
