「か、勘違いすんなよ!別にオメーのために言ってんじゃねぇよ!今日は俺が魚の気分なだけだ。」
「う、うん。」
あたしの視線に気付いた千早は、あからさまに目をそらしてぶっきらぼうに言い捨てる。
「ま、いーけどっ!僕、もかの作ったものなら何だって食べられるしっ♪」
叶多くんはあたしに向き直して、ぱっと花が咲いたような笑顔を見せた。
「そ、そう?じゃぁ、お魚にするね。叶多くんが困らないようにできるだけ骨は抜いておくからね。」
「甘やかしてんじゃねぇよ、オメーも。でかくなってから魚の一匹もひとりで食えねぇような人間になっちまうぞ、そいつ。」
あくまで叶多くんには優しく接してしまうあたしに、呆れたように千早は言った。
「ほんと、うるさいやつ・・・。」
それを見ていた叶多くんが、小さく舌打ちして呟く。
聞こえてますよ、叶多くーん・・・?
今日の代表挨拶(のようなもの)のときに言っていた、"大好きなお兄ちゃん"ってのはどこへ消えたんだ・・・。
