「……レン?」 「レーン」 「レンさーん、おーい」 左手を見つめたまま、動かないあたし。 そんなあたしを見て、不思議そうに声をかけるユウヤ。 「……すい」 「え、何?」 「安いでしょ、こんな、さっき貰った参加賞の指輪なんて……」 「あ、ごめ……、レン?」 ずっと左手を見つめたまま、視線を全く動かさないあたし。 ユウヤが屈んで顔を覗き込んできても、それより早く顔を背ける。 それを数回繰り返して、唐突にユウヤが何かを察したように笑った。 そしてあたしの頬を両手で挟む。