結局昨日は宿題全然やれなかったな…


「お兄ちゃんおきろー」


一階にいる花揺の声が二階の俺の部屋にまで響き渡る。


「もうおきるよー」


ひとまず返事を返して着替えを済ます。


キッチンには花揺の姿がある。


いつもご飯は花揺が作ってくれている。両親は仕事の都合で家にはほとんど帰ってきていない。


制服にエプロン姿の花揺が俺の姿を見るなりニコッと微笑み、朝の挨拶をくれる。


「おはよう、お兄ちゃん」


「おはよう」


花揺はいいお嫁さんになるだろうな〜。