「ありがと〜」


花揺はアイスをペロペロして食べ始める。


幸せそうにアイスを食べる花揺にちょっと見とれる。


それに気づいた花揺が一言。


「このアイスは私のなんだからあげないよ!」


「いらないよ」


苦笑する俺を無視してアイス食べ続ける。


少しすると花揺が、また死んだ魚のような目になる。


「どうした花揺?」


目に涙を浮かべながら。


「お兄ちゃん、アイスが溶けて落ちちゃった」