東京最後の朝に、携帯が鳴り響き目が覚める。 誰からだろ? 目をこすりながら画面を覗くと。 川佐美 ちかさの名前が。 通話を押して電話に出る。 「おはよー、弥生くん起きてる?」 「はい、なんとか」 「朝早くにごめんね、今日の夕方、一緒に夏祭りに行かない?」 「もちろんいいですよ」 「ありがとー、じゃあ夕方の6時に喫茶店で」 「はーい」