その日、私と咲夜は二人で帰った。 私から咲夜を誘って。 ヒューヒューと冷やかされたが、今日の二人きりはそんな優しいものではない。 大切なことを話さなければならない。 「……」 「……」 「……あの、ね、話したいことがあるんだけど……」 「ん?どっか公園寄るか?」 「……ん。お願い」 それ以降、また、私たちは何も喋らなかった。 咲夜との距離ができたわけではない。 お互いに気を使ってのこと。