シークレットラブ~Boys~

遠ざかっていく彼女の背中を見つめた。



『行かないでください』


その言葉を、喉の奥に押し込む。




『愛してる』も
『ずっと一緒にいたい』も


全て全て飲み込む。




ぎゅっと拳を握り締める。


つんと、鼻の奥が痛くなるが、そんなことは無視をする。



泣くもんか―――。




精一杯の、意地を張る。






「・・・・・・んで・・・」


不意に、三國がぽつりと呟いた。





「なんでっ!!!!!!」


呟きは、叫びに変わり、三國は俺を真っ直ぐに見つめる。






「なんで泣かないのよ!!!」


怒ったように言う三國の目からは、涙が流れていた。