離ればなれでも【企画】





トントン、と背中を緩く叩かれぎゅっと目を閉じた。


ああもう!なるようになれ…!




「ほっ、ほんとですよ…!こんな手のこんだ嘘つきませんよ…!!」


「っ…まじかー!」




そう言った先輩はさらに抱きしめる腕を強くして、首筋に顔を埋めてきた。


ちょっ…くすぐったい…!




「すっげえ嬉しい。オレ今なら死んでもいい」


「はっ!?大げさですよ!?」


「だってさぁ…」




先輩は私を離すと、目を見つめて少し悲しそうな顔をした。




「2年だよ?」


「え?」


「2年のブランクがあってさ、いまさら“好きです”なんて言っても意味ないじゃん?だから、もし春奈ちゃんに彼氏できてたらそうしようかなーって思ってたの」


「あ、あの…?話が見えないんですけど…」




ん?今、好きですって…?