「あ、その顔!もしかして疑ってる?」


「だって…!」




さっき雑誌で見た人が目の前にいるなんて…!


先輩は私を見てクスクス笑うと、目を細めた。




「ほんと、可愛くなっちゃって。今ちょっとフラグたったな」


「へ…?」


「そいやオレがあげたやつ、つけてる?」




にんまりと楽しそうに笑う先輩に私はどぎまぎしながら制服の第一ボタンを外した。




「先輩が毎日つけろって言うから部活とお風呂のとき以外ずっとつけてますよ…!」


「そう!いい子だね〜」




近づいてきた先輩はぐしゃぐしゃと私の頭を乱暴に撫でると、顔を覗き込んできた。




「せ、先輩…ちか…っ」




先輩との顔の距離は、目と鼻の先。