私はいそいそと雑誌をしまい、コンビニを出る。


そして友達と一緒に学校へと走り出した。


その間もずっとさっきの記事が気になってしまう。


彼女じゃないけど彼女にしたい子ならいます、か…。


先輩にそんな風に想われてる子がいるなんて…羨ましいな…。


学校につき教室へ向かうと、もうみんな胸元にコサージュをつけていた。




「先輩!ご卒業おめでとうございますっ」


「あ、ありがとう…」




バスケ部の後輩が私の胸元にコサージュをつけてくれて、私はにっこりと笑った。


みんなといれるのも…今日で最後か…。




『在校生のみなさんは体育館に集合してください』




そう放送がかかると後輩は私にお辞儀をすると素早く踵を返して行ってしまった。


卒業、か…。




「春奈ー、一緒に写真撮ろ!早く早く!」




そんな実感、やっぱりまだないな。